院長
本年もお世話になりました。
気が付けば大晦日、大変だった2020年も今日で終わりです。残念ながら、コロナ禍はまだまだ収まりそうにはありませんが、ワクチンの開発などに期待、来年は何かしらの良いニュースに期待したいと思います。医学の発展は、病原体との戦いでもあったわけですから、時間はかかるとしても、必ずや、この感染症に勝てる日が来ることを信じております。 今年は不妊領域においても、大きなニュースがありました。新政権となってすぐ、…
不妊治療の保険適用④ 保険診療に際しての留意点
これまで述べてきましたように、皆保険にも問題は多くあるのですが、不妊治療が自費となっていることで不利益を被っている患者さんがいることも事実だと思うのです。それ故、不妊治療の保険適用について、私としては歓迎すべきことと考えるのですが、現在の皆保険の問題点をしっかりと把握したうえで、不妊治療の保険適用について議論すべきです。そして、皆保険自体の問題点も改善していくよいきっかけとなればよいと思うのです。…
不妊治療の保険適用③ 適応外使用と病院持ち出し
わが国が世界に誇る国民皆保険の問題について、前々回、前回と述べてまいりました。混合診療が禁止されている以上、一連の治療の中で保険診療と自費診療を混合することはできないことになっておりますが、それが問題となることがありますので、ひとつ例を挙げたいと思います。また筋腫の手術の話になりますが、例えば筋腫核出術の際に頻用するバソプレシンという薬剤があります。基本的には抗利尿ホルモンとして、尿崩症の治療など…
不妊治療の保険適用② 混合診療について
前回、皆保険制度の問題点についてお話させていただきました。今回はその続きとなります。前回は、施設や医師により、医療レベルが一定でないことを問題としてあげさせて頂きましたが、今回は、その逆に医療費の計算のもととなる保険点数が、病名と手技により一定であることを問題として挙げさせていただきたいと思います。 わかりやすいものとして、子宮筋腫核出術を例にお話したいと思いますが、妊娠を考えている患者さんにとっ…
不妊治療の保険適用の話題① 国民皆保険の問題
先日、「不妊・不育治療の環境改善を目指す当事者の会」の方々と遠隔でのミーティングをさせていただく機会を頂きました。私は一介のクリニック院長ではありますが、当事者の方々がどのようなことを感じられているのか、何を問題だと考えられているのか、今後どのようなことが必要となってくるのか、を共に考えることができたことは大変ありがたいことだったと思います。様々意見を交わしたのですが、ちょうど自民党の総裁選で不妊…
今日から6月(不妊検査キャンペーンについて)
早いものでもう6月です。新型コロナウイルス感染症はまだまだ解決されたわけではありませんが、とりあえず緊急事態宣言も解除され、今日から通勤、通学の方々も多いかもしれません。感染を防ぎつつ、これまでの日常を取り戻せればいいなぁ、と思います。 もちろん、前述した通り、新型コロナウイルス感染症の特効薬やワクチンは現時点では存在しないため、これまで通りの生活すべてを取り戻すことは難しいでしょう。しかしながら…
