今日から6月(不妊検査キャンペーンについて)
早いものでもう6月です。新型コロナウイルス感染症はまだまだ解決されたわけではありませんが、とりあえず緊急事態宣言も解除され、今日から通勤、通学の方々も多いかもしれません。感染を防ぎつつ、これまでの日常を取り戻せればいいなぁ、と思います。 もちろん、前述した通り、新型コロナウイルス感染症の特効薬やワクチンは現時点では存在しないため、これまで通りの生活すべてを取り戻すことは難しいでしょう。しかしながら…
【設備技術紹介】ピエゾICSIのお話
今回は当院で行われている従来のICSIとピエゾICSIについてお話します。従来法についてはconventional-ICSIと呼ばれますが、以下“従来”と表記します。 受精方法 以前少しお話しましたが、受精方法には以下の2つの方法があります。 元気な精子がたくさんいる場合に行う方法。 元気な精子の量が少ない場合に行う方法。 元気な精子が少ない場合、IVFを施行しても精子が卵子の中に入れず受精に…
【お知らせ】培養液アップグレード
メディカルパーク横浜では培養液のアップグレードを行います。世界最先端の培養液の1つであるGM-CSF含有培養液を採用します。GM-CSFについては過去のブログで他スタッフもご説明させていただいておりますのでご参照ください。 過去ブログはこちら この培養液におけるメリット、デメリットは次の通りと言われております。 メリット デメリット 免疫細胞を増やし、着床・妊娠維持を促す細胞数を増やし、…
【お知らせ】卵・精子の凍結保存管理について
2020年の5月で開院1年目に入ります。今後、凍結保存検体の保管期限(1年)満期に該当する方がいらっしゃるかと思います。 お渡ししている凍結記録用紙にあります通り、当院からは満期のご案内を行っておりませんのでご注意下さい。 詳細は《こちら》をご確認のうえ、お手続きの程宜しくお願い致します。 ...ちょっとお話が変わります。 体外受精を受けられた方で、診察時にUSBを受け取られる…
私の誕生日と開院一年
メディカルパーク横浜は令和元年5月に開院し、もうすぐ開院一年を迎えようとしております。大学を辞めてこの一年、クリニックの右も左もわからない中、様々な方々のお力添えでなんとこここまでやってまいりました。今年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響でさらなる困難に立ち向かわなければならなくなっておりますが、スタッフに支えられ、大きな問題もなく診療を継続できております。この場をお借りして、患者さんをは…
【お知らせ】治療成績について
メディカルパーク横浜はもう直ぐ開院1年になります。当院の治療成績を知りたいというお問合せも多くいただきましたので、年末のデータを更新し、ここまでの治療成績をまとめましたので、こちらでご紹介致します。 胚盤胞到達率については報告される全国平均値は30~40%となり、妊娠率については34~39%となっています。データ上、体外受精を受けられる患者年齢が多い37~39歳辺りまでは移植あたりの臨床…
学生講義とYouTubeチャンネル
私は現在でも客員准教授として大学に籍を置いております。それ故、年一回は医学生に講義を行っており、医学生との交流は私にとっても勉強になりますし、今の医学生の考えを知る良い機会でもあります。 ただ、今年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、通常の講義形式の様に集団で行うことができません。他の大学でも様々試みられておりますが、順天堂大学はオンデマンド形式でのビデオ視聴としたようです。 先日、その講…
【設備技術紹介】GM-CSF含有シングルステップ培養液
今回は着床促進、流産予防にアプローチするGM-CSF含有シングルステップ培養液についてお話します。 流産や反復着床障害の原因としては、ほとんどが受精卵の染色体異常、または子宮内膜の問題、そして受精卵に対する母体からの拒絶反応があります。 ここでお伝えするGM-CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)は受精卵を受け入れ、妊娠継続を手助けすると考えられています。もう少し難しい言葉で…
不妊相談とYouTubeチャンネル
新型コロナウイルスの感染拡大により、前回のブログに記載させていただきました通り、当院も不妊治療の一時停止をお奨めしております。もちろん、時間的な余裕のない方の採卵、および、卵子/胚凍結は継続しておりますが、この感染症による社会情勢によっては、今後中止をせざるを得なくなるかもしれません。しかしながら、当院は現段階では感染対策を徹底し、できる限り診療を継続したいと考えております。 今回のコロナウイルス…
新型コロナウイルスについて【3】
新型コロナウイルス感染症についての第3弾です。我が国においても、情勢は刻々と変わっておりますので、前回に続いてブログを更新いたします。私は、不妊治療における、新型コロナウイルス感染症の問題点は大きく3つあると考えております。 一つ目は、前回もお話しした通り、妊婦さんへのリスクが未だよくわかっていないため、本感染症の治療法がある程度確立するまで妊娠を控えたほうがよい、というものです。日本生殖医学会か…