学生講義とYouTubeチャンネル

私は現在でも客員准教授として大学に籍を置いております。それ故、年一回は医学生に講義を行っており、医学生との交流は私にとっても勉強になりますし、今の医学生の考えを知る良い機会でもあります。 ただ、今年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、通常の講義形式の様に集団で行うことができません。他の大学でも様々試みられておりますが、順天堂大学はオンデマンド形式でのビデオ視聴としたようです。 先日、その講…

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【設備技術紹介】GM-CSF含有シングルステップ培養液

      今回は着床促進、流産予防にアプローチするGM-CSF含有シングルステップ培養液についてお話します。  流産や反復着床障害の原因としては、ほとんどが受精卵の染色体異常、または子宮内膜の問題、そして受精卵に対する母体からの拒絶反応があります。 ここでお伝えするGM-CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)は受精卵を受け入れ、妊娠継続を手助けすると考えられています。もう少し難しい言葉で…

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不妊相談とYouTubeチャンネル

新型コロナウイルスの感染拡大により、前回のブログに記載させていただきました通り、当院も不妊治療の一時停止をお奨めしております。もちろん、時間的な余裕のない方の採卵、および、卵子/胚凍結は継続しておりますが、この感染症による社会情勢によっては、今後中止をせざるを得なくなるかもしれません。しかしながら、当院は現段階では感染対策を徹底し、できる限り診療を継続したいと考えております。 今回のコロナウイルス…

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新型コロナウイルスについて【3】

新型コロナウイルス感染症についての第3弾です。我が国においても、情勢は刻々と変わっておりますので、前回に続いてブログを更新いたします。私は、不妊治療における、新型コロナウイルス感染症の問題点は大きく3つあると考えております。 一つ目は、前回もお話しした通り、妊婦さんへのリスクが未だよくわかっていないため、本感染症の治療法がある程度確立するまで妊娠を控えたほうがよい、というものです。日本生殖医学会か…

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【お知らせ】新年度を迎えて

 新年度を迎え、入学式・入社式等の門出を祝う季節になりましたが、 新型コロナウィルスの影響により多くの方が自粛要請のもと、窮屈な生活を余儀なくされる状況になっています。    コロナについての感染力や潜在的リスクについては不明となりますが、医療行為における感染管理については国立感染症研究所より次のような報告がなされています。   なお、COVID-19 の疑いに関わらず、原則として以下は常に行うべ…

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新型コロナウイルスについて【2】

前回のブログの続編として記載いたします。 本日(4月1日)、日本生殖医学会から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する声明が出されました。この感染症の感染拡大を受け、前回のブログでもお話ししましたように、米国、ヨーロッパに続いて日本からも声明が出されたことになります。基本的には妊婦さんへのリスクが不明である以上、妊娠後の感染の可能性が危惧されるため、不妊治療の延期を選択肢として提示す…

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新型コロナウイルスについて【1】

新型コロナウイルス(CIVID-19)の感染拡大が止まりません。米国、ヨーロッパでも感染者数や死者も急増しており、米国などをはじめ、国家非常事態が宣言され、外出禁止令が出されている地域も増えております。日本においても、東京でも週末の外出自粛が要請されており、ご自宅で過ごされている方も多いのではないでしょうか。 生殖医療においては、米国のASRM(米国生殖医学会)は国家非常事態宣言を受け、一時的に生…

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【基礎内容】IVFについて

 体外受精(IVF)とは、女性の卵巣内から取り出した卵子を体外で受精させる治療のことです。1978年にイギリスではじめて挙児が報告されました。  日本産科婦人科学会の発表によると、IVFによって国内で2017年に5万6617人の子どもが生まれたと発表されました。これは、厚生労働省の統計による17年の総出生数は94万1000人を参考とすると、16人に1人が体外受精で生まれた計算になります。 IVFを…

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YouTube配信

新型コロナウイルス対策として、当院は3月の体外受精説明会をYouTubeでのライブ配信という形で行いました。すべてが初めてのことではありましたが、今はアプリや機器が優れているようで、大きなトラブルもなく、1時間を無事に終えることができました。ご視聴いただいた方々には感謝いたします。 最初はマイクが音声をうまく拾ってくれず、声が聴きづらい、というコメントを頂きましたが、そのコメントを見て途中で少し調…

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あれから9年

新型コロナウイルス感染症の影響で、様々なイベントが中止、または延期されております。学校もお休みとなり、外出自体憚れるような状態になってしまいました。ちょうど9年前、あの大震災の際にも同様に自粛ムードになっていたのを思い出します。 あの日、私は手術中でした。その日はたまたま難しい手術がなく、その日最後の3件目の手術も終わりに近づいていた時でした。それまでも何回か軽い地震があったこともあり、最初はすぐ…

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