【設備技術紹介】SEED PODについて

前回に続き精子に関するお話をさせていただきます。

今回は精子の持参方法のお話です。

現在精液検体を持参して頂く方には滅菌済みの採精カップをお渡ししています。その際、持参方法として   

 ①アルミホイルで包んで遮光し、人肌程度に保温(タオル等で包む等)

   ※カイロ等の加熱は精子が熱で変性するため厳禁です。

➁SEED PODを利用する

この2つの方法をご案内しています

精子は温度変化に弱いため、こういった方法で温度変化を最小限にして精子への負担を減らしています。

また光にも弱い為アルミホイルで包む方法を紹介していますが、SEED PODを使用するほうがより遮光されます。

そこで、改めてSEED PODの利用方法を説明させて頂きます。 遠方から来院される方や冬期の冷えや夏期の暑さを和らげるためにご活用して頂けたらと思います。

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SEED PODの利用方法について

①採精する前にSEED POD本体のフタを開けておきます。

➁フタの裏にある温度計が推奨温度(20~26℃)になるように室温を調整します。

③容器(滅菌済み採精カップ)に採精し、フタをしっかり締めSEED POD本体内に入れます。

④SEED POD本体のフタをしっかり閉めます。

※参照TENGA®HELTHCARE

構造としては魔法瓶のようなものをイメージして頂ければわかりやすいかと思います。使用前にSEED POD内部を室温に調整することが一番大事な所になります。必ず室温へ調整後にご使用ください。

また、ご持参頂く際に横に寝かせてしまうと蓋に精子がくっついてしまい精子回収量が減ってしまう為、なるべく横に寝かせないようご協力お願い致します。

最後になりますが、検体をご自宅から持参する事はメリット・デメリットの両方が考えられます。メリットは時間や周りの環境を気にせず採精できる事。デメリットは持参方法が少し手間であり温度変化の影響をうけてしまうという点です。その中で少しでもデメリットの部分を減らし、よりよい状態でご持参して頂くためにご一考頂ければ幸いです。

※容器の貸出代として100円前後のご負担が発生してしまいますので何卒ご理解頂けますようお願い致します。