院長

新型コロナウイルスについて【3】

新型コロナウイルス感染症についての第3弾です。我が国においても、情勢は刻々と変わっておりますので、前回に続いてブログを更新いたします。私は、不妊治療における、新型コロナウイルス感染症の問題点は大きく3つあると考えております。 一つ目は、前回もお話しした通り、妊婦さんへのリスクが未だよくわかっていないため、本感染症の治療法がある程度確立するまで妊娠を控えたほうがよい、というものです。日本生殖医学会か…

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新型コロナウイルスについて【2】

前回のブログの続編として記載いたします。 本日(4月1日)、日本生殖医学会から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する声明が出されました。この感染症の感染拡大を受け、前回のブログでもお話ししましたように、米国、ヨーロッパに続いて日本からも声明が出されたことになります。基本的には妊婦さんへのリスクが不明である以上、妊娠後の感染の可能性が危惧されるため、不妊治療の延期を選択肢として提示す…

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新型コロナウイルスについて【1】

新型コロナウイルス(CIVID-19)の感染拡大が止まりません。米国、ヨーロッパでも感染者数や死者も急増しており、米国などをはじめ、国家非常事態が宣言され、外出禁止令が出されている地域も増えております。日本においても、東京でも週末の外出自粛が要請されており、ご自宅で過ごされている方も多いのではないでしょうか。 生殖医療においては、米国のASRM(米国生殖医学会)は国家非常事態宣言を受け、一時的に生…

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YouTube配信

新型コロナウイルス対策として、当院は3月の体外受精説明会をYouTubeでのライブ配信という形で行いました。すべてが初めてのことではありましたが、今はアプリや機器が優れているようで、大きなトラブルもなく、1時間を無事に終えることができました。ご視聴いただいた方々には感謝いたします。 最初はマイクが音声をうまく拾ってくれず、声が聴きづらい、というコメントを頂きましたが、そのコメントを見て途中で少し調…

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あれから9年

新型コロナウイルス感染症の影響で、様々なイベントが中止、または延期されております。学校もお休みとなり、外出自体憚れるような状態になってしまいました。ちょうど9年前、あの大震災の際にも同様に自粛ムードになっていたのを思い出します。 あの日、私は手術中でした。その日はたまたま難しい手術がなく、その日最後の3件目の手術も終わりに近づいていた時でした。それまでも何回か軽い地震があったこともあり、最初はすぐ…

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検査値のとらえ方~感度・特異度~

本ブログにも載せましたが、少し前に日本不妊カウンセリング学会で講義を行いました。その内容について、一部ご紹介したいと思います。ちょうど新型コロナウイルス感染症の検査について話題となっておりましたので、直接は関係ないのですが、検査とはどういうものなのか?についてお話ししたいと思います。 統計学を難しくとらえてしまう方も多いためか、我々は例えば採血データを見て、正常なのか正常でないのかのみに注目してし…

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PCトラブル

皆さんのパソコンはWindowsでしょうか、それともMacでしょうか?その昔、デザイナーやミュージシャンなどのクリエイターや医師はMacintoshを使うと思われていた時代がありました。私も詳しくはないのですが、当時高額であったMacintoshはそれ自体、ファッションでもあったように記憶しております。 私は性格的にも天邪鬼であったためか、医局内でも早くからWindows PCを使い始めた者の一人…

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胚移植

体外受精の手技の中で、最も重要なもののひとつが胚移植だと思います。文字通り、子宮内に体外受精で得られた胚を移植する手技であり、ただ単に胚を子宮に入れるだけではありますが、繊細な技術が要求されるものです。良好胚が簡単には得られない患者さんも多く、次の可能性に賭けることが困難な方もいらっしゃるわけですから、我々も神経を使わねばなりません。まさに真剣勝負、です。 ガイドラインや教科書に書かれていることは…

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大学病院と医師の働き方改革

私はメディカルパーク横浜の院長に就任する前は大学病院に勤務しておりました。最後のポジションは先任准教授(旧助教授)であり、次のステップとして教授になる可能性もありました。メディカルパークに異動する際大学には、私の本当にやりたいことのみに集中したいという我儘を聞き入れていただいたと考えておりますので、大学には感謝こそあれ、ネガティブな感情はありません。 しかしながら、昨今の報道で大学病院のあり方が今…

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明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

2020年、本年もよろしくお願いいたします。 この前のブログは年末に年明けに向けてのものでしたが、今回はそれを受ける形で、私自身の今年の抱負と、クリニックの展望について触れたいと思います。 初めに、当院の今年の目標について申し上げます。 治療成績向上のための技術、機器の導入 何より昨年の反省点を改善していくことは必須だと考えており、プロトコルや手技の見直しを行ってまいります。さらに、新しい培養液や…

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