タイミング療法

タイミング療法(タイミング指導)とは、妊娠しやすい時期を医学的に確認、性交のタイミングをご教示する方法です。月経周期が順調な方であれば、月に1回排卵が起こりますので、そのタイミングに合わせて性交渉を持ては妊娠の可能性が高くなります。ただ、海外のガイドラインなどでは不妊治療としては捉えられていないようです。妊娠を試みてうまくいかないからこそクリニックなどを受診しているわけですから、それなりのタイミン…

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【基礎内容】精子凍結・融解について

今回は、『精子凍結・融解』について説明します。 精子凍結とは TESE(精巣内精子採取術)や射精して採れた生きた精子を保存液で処理し、-196℃の超低温(液体窒素)で保存する技術です。 安全面について 凍結融解精子を用いて生まれたお子様は、新鮮精子を用いて生まれたお子様と比べて、発育状態に差が出たり、先天奇形などの異常の頻度が高くなるという報告はありません。 1952年にイギリスのC.Polgeら…

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縫合・結紮手技

縫合・結紮とは、縫い合わせ、糸を結ぶことを指しますが、重要な手術手技のひとつとなっております。まさにお裁縫のようですが、手術用の糸で血管を縛り止血したり、切開した部位を縫い合わせたりする技術です。医学生の試験にもこの手技が入っておりますが、学生の間はその手技がどのようなもので何が大切か、が最低限わかっていれば良いため、細かな技術までは問われません。よって、国家試験合格後、医師として外科系の科を目指…

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手術の適応

我々が良く使う専門用語で「適応」という単語がありますが、一般の方々には耳慣れないかもしれません。通常はその状況に合っていること、を示すのですが、医学用語としては、例えば手術などの治療の際、治療に伴う副作用や合併症などのリスクに見合った効果が得られると考えられる場合に「適応」がある、と表現します。リスクが大きすぎる治療法のみならず、どのような治療法にも少なからず副作用はありますから、不必要な治療、す…

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【お知らせ】第21回 横浜ART研究会

 第21回 横浜ART研究会に当院培養士スタッフにて参加させていただきました。 基礎的な内容や、日々の臨床業務と照らし合わせられる内容まで幅広く有意義な時間となりました。話の中で興味深かったものは「卵巣刺激(体外受精)の有用性と疫学的理解」といったものです。    生殖補助医療の治療戦略の一つとして卵巣刺激というものがあります。卵巣刺激の目的は“お薬の力を借りて複数の卵子を獲得する”となっています…

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夏休み明けの自殺

私のブログ、おそらく小中高生でお読みになっている方々はほぼ皆無かもしれませんが、どうしても気になるニュースがありましたので、記しておきたいと思います。もしかしたら、まさにそのような状況に置かれた方々のひとりにでも届けばよいなぁ、と考えます。 気になるニュースとは、夏休み明けの自殺が多いというものです。いじめがすべての原因ではないかもしれませんが、休みが明けて登校する際に、またあの地獄に戻るくらいな…

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【基礎内容】精液検査について

精液検査とは、1回の射精で得られる精液の量と、精液内の精子の状態を調べる検査です。 方法 自宅で採取して持って来る「検体持参の方法」と、「クリニック内で採取する方法」とが選べます。 基準値は以下の表の通りです↓ 注意事項 当院では、精子量・精子濃度・運動精子率(動いている精子の割合)・正常形態精子率(正常な形の精子の割合)を測っています。 精液所見の下限基準値 男性不妊の分類 精液量 1.5mL …

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社会性不妊と卵子凍結

「社会性不妊」という言葉があります。私自身はあまり好きな言葉ではないのですが、病気が原因となる「医原性不妊」に対する言葉として使用されます。すなわち、社会的な制約で産みたくても産めない状況を指し、保育所問題や、キャリアアップのためなどによる妊娠・出産時期の先送りがその一例です。 妊娠・出産は非常に個人的なことでもありますが、同時に個人の置かれている政治的・社会的環境によって左右されてしまいます。妊…

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【設備技術紹介】培養室内環境のお話

今回は培養室についてお話します。写真は当院の培養室です。 培養室はクリーンルームとして設定されており、胚の培養を行う場所であるため常に清潔に保たれています。 清潔に保てる理由としては、まずHEPAフィルター(high efficiency particulate air filter)と呼ばれるフィルターを搭載しているところにあります。 HEPAフィルターは、『定格風量で粒形が0.3μmの粒子に対…

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中学生からのインタビュー(仕事について)

先日、将来なりたい職業について調べようという、とある中学校の課題のお手伝いをさせていただくご縁がありました。具体的には、6名の女子中学生が当院に来院、私がインタビューを受ける、というものです。彼女たちが自分たちの将来についてどのように考え、また、医師についてどのようなイメージを持っているのか、私としても大変興味がありました。 彼女たちはいろいろと下調べしてからいらっしゃっており、「医師になって辛か…

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