中学生からのインタビュー(仕事について)
先日、将来なりたい職業について調べようという、とある中学校の課題のお手伝いをさせていただくご縁がありました。具体的には、6名の女子中学生が当院に来院、私がインタビューを受ける、というものです。彼女たちが自分たちの将来についてどのように考え、また、医師についてどのようなイメージを持っているのか、私としても大変興味がありました。
彼女たちはいろいろと下調べしてからいらっしゃっており、「医師になって辛かったこと」、逆に「医師になってよかったこと」や、「産婦人科を選んだ理由は?」、「なぜ大学を辞めてクリニックの院長になったのか?」など多岐にわたるご質問を矢継ぎ早にお受けするような形となりました。私はそれぞれの質問に真摯に答えさせていただきましたが、自分が今なぜこのクリニックにいるのか?自分はこれから何をしたいのか?を再確認することにもなり、アイスブレイクも兼ねながら、私のプロフィールページに記載しているようなお話もさせていただきました。
医師は患者さんにとって、最善の医療を提供しなければなりませんから、日進月歩の医療技術を学び続ける必要があります。もしかしたら、それまで自分が行ってきた治療が古くなり、新たなものに取って代わられているかもしれません。医師に限らず、勉強を続けることは大切なことであり、特に知識や技術を用いるプロフェッショナルとして生きていくのであれば、日夜自身をブラッシュアップしていく責務があると思うのです。中学生だからこそではありますが、「どうすれば勉強できますか?」というご質問は逆説的であり、必要だからこそ、勉強できるのではないでしょうか、とお答えいたしました。無理矢理やらされるのではなく、自分にとって必要だから勉強するのは、かえって楽しいですよ、とお話しました。
さて、6名全員が女性だったからというわけではありませんが、妊娠・出産・育児と仕事の両立の話題にも触れることになりました。彼女たちに意見をお聞きしてみると、やはりご自身のご両親が身近な一例であるため、自分たちの親がどうであったのかについてのお話となり、例えば、祖父母のサポートを受けるとか、それが難しい場合には、保育所や学童を使用する、という意見が多く、彼女たちも社会的なサポートが必須だと感じているようでした。
残念ながら社会は一朝一夕には変わりませんが、一人一人の意見で少しずつ変えていくことはできるはずです。彼女たちはそれぞれ未来へのビジョンをお持ちです。彼女たちが大人になるまでに、大人の我々こそ社会を変えていかなければなりません。今回のインタビューですが、私にとっても大変有意義な時間でした。貴重な機会をいただき、感謝しております。尚、お写真は個人情報の関係もあり、私以外のお顔は伏せさせていただいております。