不妊カウンセリング学会 学術集会🎊ご報告
2025年5月18日、
第24回日本不妊カウンセリング学会学術集会にて、
学会優秀賞という大変ありがたいご評価をいただきました。

今回の学会テーマは
「未来を見据えるプレコンセプションケア」。
私はこのテーマのもと、2題の発表をさせていただきました。
1. 保険診療下における不妊カウンセリング外来〜患者が求めるものはなんだろう〜
今回の発表で一番伝えたかったのは、現場で実際に聞こえてくる“声”のリアルです。
不妊治療が保険適用になった今も、相談で多く語られるのは、
「仕事との両立が難しい」 「金銭的な不安がある」
といった、日常生活と治療のバランスに関する切実な悩みでした。
こうした声に触れるたびに、
「カウンセリングだけでは足りない」「社会全体に向けたアプローチが必要だ」「プレコンがどれほど重要であるか」
そういった思いを抱いていました。
だからこそ私は今後、正しい知識の普及や、職場や社会への情報発信・制度づくりへの働きかけにも力を入れていきたいと思い、現場での実践をもとに、制度の中で“心の支援”をどのように位置づけ、患者さんに届けていくべきかを提案しました。
2. 通いたくなるクリニックを目指す
治療だけではなく、“安心して通い続けられる場”としてのクリニックの在り方について。
プレコンセプションケア/SRHRの観点から、患者さんの求めるクリニックはなにか。そこに近づくための当院での取り組みを紹介しました。
今回の受賞は、私一人の力ではとても頂けるものではありません。
菊地学会長をはじめ、学会関係の諸先生方、発表の準備に協力してくれた看護部の仲間、そして患者の皆さまの支えがあってこそです。心から感謝申し上げます。
「未来を見据えるプレコンセプションケア」は、すべての人の「これから」を支える大切な視点。
今後も、小さな実践を丁寧に積み重ねながら、皆さまのお力になれるよう研鑽してまいります。
鏑木
