移植卵巣から得た卵子による妊娠・出産に成功 悪性腫瘍治療後の若年女性で達成

このたび、聖路加国際病院 女性総合診療部を中心とする医療チーム(聖路加国際病院、メディカルパークみなとみらい、リプロダクションクリニック大阪の共同)により、移植した卵巣組織から得られた卵子を用いた妊娠・出産が成功しました。

対象となったのは、悪性腫瘍(がん)の治療を受けた若年女性の方で、治療の影響により卵巣の働きが低下してしまった患者さまです。
治療前に凍結保存していた卵巣組織を体内に戻す「サーキュラー・ストリング法」という方法を用いることで卵巣機能が回復し、その後、体外受精を経て妊娠・出産に至りました。

本成果は、**2025年12月8日付で国際医学雑誌「Climacterics」**に掲載されました。

本研究成果は、将来の妊娠の可能性を残すための選択肢として、**がん治療前後の妊孕性温存(将来の妊娠に備える医療)**において、大きな希望となるものです。

学校法人聖路加国際大学のプレスリリース(2025年12月15日 14時00分)移植卵巣から得た卵子による妊娠・出産に成功