不妊症について

about infertility

不妊症とは?

妊娠を望む男女のカップルが、特に避妊をしないで性交渉を続けると1年以内に80%が妊娠するという統計があります。日本産科婦人科学会では、「不妊とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないもの」と定義しており、この「一定期間」について「1年というのが一般的である」としています。もちろん、1年を経過したのちに自然妊娠に至るカップルもあるため、全体では10組に1組のカップルが男女のどちらか、または双方に原因のある不妊症である、と言われています。

不妊症の原因はさまざまですが、原因が女性側だけにあるのではなく、約半数は男性側にもあることがわかっています。女性側の主な原因は、①排卵因子 ②卵管因子 ③子宮因子 ④その他の要因 に分かれます。男性側は、①増精機能障害 ②精路障害 ③射精障害に分けることができます。これらの原因が単独で、または複合的に関わって不妊症を引き起こすため、まずは男女双方で検査をすることが重要です。

近年では晩婚化が進み、また仕事や結婚に対する価値観の多様化などから、30歳を超えてからの妊娠を望む女性が増えています。女性の年齢が高くなるほど妊娠する可能性が低くなることは医学的に証明されており、今後は益々、不妊症で悩むカップルが増えてくることが予想されます。

日本産科婦人科学会では、一定期間を待たないですぐに治療したほうが効果的である場合も多いため、「赤ちゃんが欲しいと思っているのになかなか妊娠しない」という場合には、なるべく早めに専門医のいる病院やクリニックで相談することを推奨しています。

不妊症とその検査について詳しくご説明しております。

不妊の検査

今回の保険適応においては、まずはご夫婦での来院が義務付けられました。一度はお二人でご来院いただき、ご説明をお受けになり、同意書の記載をもって保険診療が可能となります。そのうえで不妊検査や不妊治療開始となります。

まずは検査となりますが、不妊の要因として様々なものが考えられますが、重要なものとして、以下の3つについてはできるだけ早い段階で検査していただくことを原則とております。

男性因子の検査として必須のものです。男性側の問題がある場合には、泌尿器科的な精査や治療が必要な場合も多いため、まず行うべき検査と考えております。ご負担は比較的軽い検査ではありますが、予約が必要となります。

卵管は子宮につながる管のような臓器ですが、精子と卵子が出会い、受精を行う妊娠については重要な器官です。
卵管が閉塞していたり、卵管周囲が癒着していたり、卵管の機能が障害されている場合には卵管が必要なタイミング法や人工授精での妊娠は難しくなりますので、体外受精を考えるか、卵管を通過させる手術が必要となります。よって、非常に重要な検査となります。クラミジアの感染が卵管以上の要因となることがあるため、この検査の前に感染症の採血が必要となります。

上記ふたつの検査に異常がなく、排卵に合わせて性交渉を持てれば妊娠の可能性があるわけですので、超音波検査などを行い、排卵の時期の予測や、そもそも排卵ができているかどうかの検査を行う必要があります。一般的には「タイミング法」として知られる方法ですが、排卵の時期を予測してタイミングを指導する、という形では性交渉の回数が稼げないため、性交渉は行っていただきながら、排卵を確認するほうが確立が高くなると思われます。排卵がうまくできない「排卵障害」の場合には排卵誘発剤を使用することが可能です。

その他、必要に応じて様々な検査を行う場合があります。また、人工授精や体外受精にステップアップする場合には、手術前検査としてより詳細な採血検査を行うことになります。

全ての基本となる検査を行います。
卵巣年齢を推定するためのホルモン検査AMH(アンチミュラー管ホルモン検査)、感染症の採血も含まれます。

卵管は子宮につながる管のような臓器ですが、精子と卵子が出会い、受精を行う妊娠については重要な器官です。
卵管が閉塞していたり、卵管周囲が癒着していたり、卵管の機能が障害されている場合には卵管が必要なタイミング法や人工授精での妊娠は難しくなりますので、体外受精を考えるか、卵管を通過させる手術が必要となります。よって、非常に重要な検査となります。クラミジアの感染が卵管以上の要因となることがあるため、この検査の前に感染症の採血が必要となります。

上記ふたつの検査に異常がなく、排卵に合わせて性交渉を持てれば妊娠の可能性があるわけですので、超音波検査などを行い、排卵の時期の予測や、そもそも排卵ができているかどうかの検査を行う必要があります。
一般的には「タイミング法」として知られる方法ですが、排卵の時期を予測してタイミングを指導する、という形では性交渉の回数が稼げないため、性交渉は行っていただきながら、排卵を確認するほうが確立が高くなると思われます。排卵がうまくできない「排卵障害」の場合には排卵誘発剤を使用することが可能です。

その他、必要に応じて様々な検査を行う場合があります。
また、人工授精や体外受精にステップアップする場合には、手術前検査としてより詳細な採血検査を行うことになります。

  • 甲状腺ホルモン
    ホルモン分泌に異常がないか調べます。
  • 感染症(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV、クラミジア)
    将来の妊娠に備え、母子に影響を与える感染症の有無を調べます。
  • 血液型
  • 肝機能・腎機能検査
  • 自己抗体
  • AMH(アンチミューラー管ホルモン検査)
    AMHは、排卵される卵子の候補となる前胞状卵胞から分泌され、その値は卵巣内にどれくらい卵の数が残っているかを反映すると考えられていて、いわゆる「卵巣年齢」が推定できます。

採血をして、ホルモン値を測定します。
脳下垂体ホルモン(LH、FSH、プロラクチン)、卵巣ホルモン(エストラジオール、プロゲステロン)の数値を測定し、基礎的なバランスなどに問題がないかを確認します。

卵管の通過性と子宮の形態を見る検査です。
この検査をすることによって卵管が拡張され、妊娠率が向上することが知られています。
検査の結果により、治療方針が大きく変わることがあります。

子宮の中に細いカメラを入れ、子宮内膜ポリープや子宮筋腫がないかを調べます。
これらは不妊患者さんに見られることが多く、病変により妊娠しづらくなる可能性があります。

超音波で卵胞の発育を確認します。
排卵時期を確実に把握してタイミングをとるために必要な検査です。

子宮頚管の粘液の性状や量を検査します。
排卵前に分泌されるエストラジオールというホルモンの働きで、子宮頸管から粘液が分泌され、精子を子宮内へ受け入れやすくします。
その粘液の性状や量を検査します。

超音波で見えていた卵胞が破れていることを確認します。

エストラジオール、プロゲステロンというホルモンを測定します。
排卵後の卵胞は黄体に変化し、そこからこれらのホルモンが分泌されます。
プロゲステロンは基礎体温をあげて子宮内膜に作用し、胚が着床しやすい環境を整える作用があります。

月経不順がある場合に行う検査です。
ホルモン剤を注射して、その後の血中のホルモン値の変動を調べます。排卵障害の原因検索と、その後の排卵誘発剤選択をするために有用です。

精液量や精子の数・運動率・奇形率を調べます。
3~4日禁欲していただいたあと、精液を採取して検査します。

B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV、クラミジア、血液型の検査を行います。

より詳しく不妊原因を調べるため、必要に応じて検査を行う場合があります。

  • ホルモン負荷検査
  • 抗精子抗体検査
  • 診断的腹腔鏡手術
  • 染色体検査
  • 習慣性流産検査 など

不妊治療の種類

一般的に不妊症の治療は①タイミング法 ②人工授精 ③体外・顕微受精の3段階に大別できます。

このうち、タイミング法と人工授精は一般不妊治療と言われ、体外受精・顕微授精などの生殖補助技術(ART)は高度不妊治療と位置付けられていて、一般不妊治療とは区別されています。

タイミング法

人工授精

体外・顕微授精

不妊治療の流れ

診察のご予約

診察のご予約初診の方は、症状やこれまでの治療歴などをしっかりとお聞きし、また当院での治療の流れ等をご理解いただいてから治療をスタートしたいと考えています。初診枠を設けておりますので、必ずご予約をお願いいたします。

診察予約IMAGE
  • ※ご予約後、問診票にご入力ください。
  • ※ご不明な点、お聞きになりたいことがありましたらお気軽にお電話ください。
  • ※再診の方は、パソコンやスマートフォンから24時間ご予約していただくことができます。
STEP
1

初診

はじめて来院された方は、看護師と面談のあとに医師の面談を行います。

看護師がお体のこと、これまでの治療歴、治療へのご要望などを詳しくお聞きします。

治療経験がある場合、治療内容をできるだけ詳しくお伝えください。
体外受精の経験がある場合は誘発方法や採卵個数、移植の方法など。

いつ妊娠したか、何週くらいで流産したか、掻爬(そうは)手術の有無など。

出来るだけご希望に合わせた治療計画を立てるため、患者様のお考えやお気持ちをなるべく詳しくお聞きします。

面談IMAGE

看護師が患者様からお聞きしたことを電子カルテに入力し、それをもとに医師が面談を行います。
今後の検査や治療のすすめ方を、患者様と相談しながら決めていきます。

診察IMAGE

現金、クレジットカードがご利用になれます。

※初診はお時間をかけてお話するため、時間に余裕を持ってご来院ください。

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STEP
2

検査

治療をスタートする前に、基本の不妊検査を受けていただきます。
初診日にお受けいただける検査もあります。

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体質や不妊の原因を知ることが、治療の第一ステップになります。女性の検査は月経周期に沿って、進めていきます。1周期の中で4回程度の来院が必要になり、全ての検査が終わるまでに1~2周期かかります。
不妊原因を明らかにするためには、男性の検査も不可欠です。夫婦でご一緒に受けるようにしましょう。

以前の検査で足りなかったものや、検査してから時間がたっているものを受けていただきます。
検査が終了したら、結果を一覧で患者様にお渡し、ご説明いたします。

STEP
3

治療スタート

検査によって不妊原因が見つかった場合は、投薬や外科手術によって治療を行います。原因を治療後も自然妊娠できない場合や、原因不明不妊の場合は治療を開始します。
一般的な不妊治療のステップは①タイミング療法→②人工授精→③体外受精と進みますが、症状やご希望によって、医師と患者様が相談をしながら、最適な治療方法を選択していきます。

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STEP
4

妊娠・ご卒業

体外受精の方は、移植から約1週間後に採血で妊娠判定をします。
7週頃に心拍が確認できると、流産の危険は大きく減ります。

ご希望の産院があれば紹介状をお渡し致します。
分娩取り扱い施設である本院(メディカルパーク湘南)へのご紹介も可能ですのでご相談ください。

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STEP
5